赤字・債務超過・リスケの会社を引き継いだ2代目社長
業種:製造業
売上高:7000万
従業員:3名
担当企業様の背景
創業35年の2代目社長。創業者である現社長の父は時代の波にのり、子会社も設立するほど順調に業績を伸ばしていました。しかしながらリーマンショックと東日本大震災の影響で、みるみる業績は悪化。売上は40%減少し、赤字が続き、債務超過にまでなってしまいました。銀行からの借入も返済できなくなり、リスケすることに。さらに父である創業社長が亡くなり急遽会社を引き継いだ2代目社長がセミナーに参加され、個別相談を希望されました。
実施した対策
・財務分析を行い会社の問題点を把握
リスケをしているから事業継続ができているという状態でした。まずは赤字の原因である固定費の抽出から着手しました。大きくは顧問料・生命保険料・子会社の3点です。
顧問料年間150万円で税理士と弁護士との顧問契約がありました。税理士は年に1回の訪問がある程度、弁護士にはここ数年相談していません。弁護士とは顧問契約を解消し、税理士は毎月訪問する私のパートナー税理士に顧問契約を切り替え、顧問料は半分以下に抑えました。
生命保険は父の時代から親交がある担当者でした。社長も長い付き合いがあるとのことで、生命保険の見直しには難色を示されていました。また経理担当者によると「後2年続ければ返戻率が100%になるから、続けるほうが得」とのアドバイスもあります。ところがその返戻率は法人税を節税できた仮定の数字であり、赤字である企業には当てはまらないものでした。最後には社長と経理担当者にも会社を継続するために保険の見直しが必要であることを理解いただき、掛け捨ての保険でリスク管理をすることになりました。
子会社には100%親会社からしか受注がありません。つまり、法人を統合することは容易であり、統合することにしました。それにより子会社でかかっていた固定費が全額削減できました。
・リスケ解消し無借金経営へ
リスケしている融資には父の遺産である土地が担保になっていました。パートナーである不動産コンサルタントに調整していただき、土地の売却と抵当権抹消を行い、銀行への全額返済に至りました。
現在の状態
余分な固定費が削減され2期連続黒字になりました。
リスケも債務超過も解消し、健全な財務状態に戻りつつあります。
現在は従業員に賞与も支給できるようになり、さらには退職金制度も導入されました。