5年後に事業承継を迎えた70代の社長

業種:不動産業

売上高:10億円

従業員:10名


担当企業様の背景

創業30年を迎える老舗企業。その企業を担当されていた生命保険担当者さんから事業承継対策のご依頼があり、伺いました。
現在は社長のご子息も入社され、後継者は決定しています。今後5年かけて本格的に事業承継を行う予定ですが、税理士のアドバイスにより社長が保有していた自社株が親族に分散している状況でした。
税理士は社長の財産による相続税を軽減させようと、贈与税がかからない範囲で、ご子息・お孫さんに暦年贈与を勧めたのでした。


実施した対策

・自社株の暦年贈与を中止
自社株はたとえ少数であっても、保有していると様々な権利が発生します。その権利が、後継者を困らせることになり、最悪の場合、会社存続さえできなくなることがあります。
そうならないために自社株の暦年贈与を中止していただきました。
・定款を変更しに売渡請求ができるようにする
少数株主に相続が起こると相続人がその株を相続します。相続人が複数であると法定相続割合で分割され、どんどん少数株主が多くなり、収拾がつかなくなります。それを回避するために定款を変更し、相続人に対して売渡請求ができるようにしました。
これにより、株の分散を食い止めることができます。
・役員退職金規程の見直しと積み立て状況の確認
規程を作成されていましたが、不足事項があったり、また積み立てのために生命保険を活用されていたのですが、その生命保険に合わせた合意書が不適切であったため、見直しを行いました。
また、退職金の積み立て状況も確認しましたが、大きな積み立て不足がわかったため、毎月の積立額の増額を提案致しました。


現在の状態

定款や退職金規程が整備され、資産の承継については道筋が見えました。
また退職金積み立てのために、生命保険を増額され、退職金の原資が確保されました。